ロックダウン下のロンドン在住、藤倉大が作曲し、同じくロックダウン下のベルリンの自宅から山田和樹が指揮、東京混声合唱団の団員もそれぞれ自宅から参加してのテレワーク演奏、世界初演が本日、東混のYouTubeで公開された。
早速、東混のTwitterで〝追分節考〟に言及されている方がいたが、僕も同じく柴田南雄作曲の〝追分節考〟のことをまず想起した。指揮者が次々とサインを即興的に送っているようだ。〝追分節考〟は、山田和樹指揮、東混の実演を聴いたことがある。民謡と台詞、尺八がばらばらに進行しつつ、何かひとつの民謡的融合のような心地良い音響世界に引き込まれる曲だった。
〝Longing from afar〟はノイジィーな要素が強い。テレワークのための演奏を意識した曲で、そのような意図で映像も編集されている。映像についても作曲家は何らか指示を出しているのだろうか。〝Longing from afar〟も〝追分節考〟もどんな楽譜になっているのか想像がつかない。
藤倉、山田コンビによる今回の試み、現下のような状況で作曲活動と演奏活動を継続する意志を示すものとして敬意を表したい。
世界初演はこちら↓