クロユリハゼの休日

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# 155 お亀石古墳 @富田林

ちょっと遠いが、徒歩でコーヒー豆を買いに。初めて歩く道沿いにフェンスで囲まれた広大な空き地が。府営団地二棟が不自然に離れた位置にある。なんじゃこりゃ?f:id:kuroyurihaze:20201231005302j:image

国の史跡、新堂廃寺跡の説明板があった。

名前は知っていたが、ここでしたか。古代、南河内最古級の寺院の跡。出土した瓦の展示は見たことがある。

それよりも、関連する窯跡や寺造営時の豪族の墓と思しき古墳があるという。

航空写真のある説明板。↓

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行ってみた。お亀石古墳。

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羨道と大きな天井石は花崗岩

その奥、石室はなく、いきなり石棺がある。f:id:kuroyurihaze:20201231000245j:image

石棺は二上山産凝灰石。この位置からは石川を挟んだ反対側から運ばれてきたことになる。

石室がない代わりに、新堂廃寺と同じ窯で焼かれた瓦が石棺の周りに積まれていたとのこと。そのことからも、寺造営に直接関係する百済系渡来人の族長の古墳と推定されている。7世紀前半、古墳としては終末期の円墳。

 

古墳というものは墓なので、石棺や石室に直接触れたり、石室に入ると被葬者を近くに感じる。この感覚が好きだ。

f:id:kuroyurihaze:20201231003418j:imageお亀石古墳の石棺は四角く切られた入口がある。ここから被葬者が石棺に入れられたと考えられる。なので、石棺に入る事は可能。今日は雨のため、羨道も水が溜まり泥だらけになるので入るのはやめた。(万が一、出られなくなったら怖い。)

羨道の天井石と石棺の蓋石には乗ってみた。

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めったに来る人もないだろう。石川をはさんだ東側、二上山から大和葛城山への山並みがきれいに見えた。