大台ヶ原、西大台は静かな原生林の森である。
現在は自然保護、生態系保全のために入山規制がかかっており人数制限があるので平日に出かけた。
コースに入る手前で早くもキツツキの鳴き声。盛んに鳴いている。望遠レンズで写真撮影している方に訊くと「オオアカゲラが営巣していてヒナが孵っている。」とのこと。双眼鏡で見ると登山道に向かって正面にまるい巣穴が…。しばらく歩くとまたオオアカゲラの姿と鳴き声。ここらあたりにも営巣していそうだ。オオルリの声もあちこちで聞こえる。至近距離にいるはずだが枝や葉っぱのかげにいるらしく姿は確認できなかった。西大台周遊コースは前半が下りで後半登りになる。終始原生林の中で、この時期、新緑の緑陰の道。暑くも寒くもなく気候的には最適な時期に歩いた。東大台のような展望や明るさはない。森林浴を楽しむ10キロのコースで、途中沢の渡渉が数カ所、吊り橋などの橋を数回渡る。沢の近くにはミソサザイの鳴き声も賑やかに聞こえた。今回は西大台周遊コースを反時計回りで歩いた。後半の登りは滝のような沢音を聞きながらの歩きで、大台ヶ原の水の豊かさを感じる。
周遊コース約５時間で会ったのは監視員の方だけ。静かな静かな山旅だった。
