クロユリハゼの休日

やま とり うた みる きく よむ うみ など

#16 なんでわざわざ中年体育

角田光代 著 2019年 文春文庫

インドア派の小説家が週一のランニングを継続してフルマラソンやトレランなどに挑戦した数年間のエッセー集。単行本は2016年刊。

 

この文庫本はボルダリング用のトートバッグに忍ばせて少しずつ読んでいる。1年半前に息子につきあって始めたなんちゃってボルダリング。一回二時間の回数券を使って今も一人で断続的に通い、スローライフで〝初心者のまま〟が板についてきたところ。

 

最大2時間滞在しても、実際に壁を登っている時間は30分もない。それ以外はレスト(休憩)で、筋肉の疲労回復に費やす。登り方を考える時間を差し引いて、ほかのお客さんとあまり会話することもなく黙々と過ごすレスト。…で、本を持ち込んで読むようになった。とは言っても、ジム内は始終音楽が流れ、読書に適したイスもなく、読書環境は良くない。細切れに読める軽い本として持ち込んでいる。ジムの一角で立ったまま読書するお客さんは僕以外にはいない。今のところ。