クロユリハゼの休日

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2022-01-01から1年間の記事一覧

# 222 大島青松園

瀬戸内国際芸術祭の会場のひとつ、国立療養所大島青松園に行ってきた。大島はハンセン病療養所の島、隔離政策の歴史を持つ島だ。 高松から官有船に乗り30分、上陸してまずボランティアの方からハンセン病や島の歴史などのガイダンスがあった。(納骨堂など巡…

#221 稲村小屋

大峰、稲村ケ岳に登った。 洞川の母公堂登山口から法力峠を経て山上辻までは概ね緩やかな登りが続く。法力峠までは植林帯、法力峠を過ぎるとまもなく自然林の中の道だ。登山道は等高線に沿うように徐々に標高を上げていくのだが、こういう道ってどういう風に…

# 220 暴風の栗駒山

天気予報は曇りだったが…、山の天気は下界とは違った。 東北地方の山の紅葉を目当てに急遽計画した栗駒山登山。栗駒山中の温泉一軒宿(新湯温泉くりこま荘)がとれたので実行に移した。 宮城県側のイワカガミ平登山口から東栗駒コースを登り、中央登山コース…

#219. 山のボランティア

大分の由布岳に登った。今日の正面登山道は樹林帯を抜けると日差しがきつく暑い。ゆっくり登っていても結構汗をかく。 赤シャツのおじさんに追い抜いてもらうと、このおじさんがおしゃべり好きで、後で山頂でもいろいろお話をしてくれた。 おじさんは週に二…

# 218 秋の渡り、今年も。

9月が終わり、10月になる。 バードウォッチングにご無沙汰しているうちに季節は移り、鳥たちの秋の渡りを忘れかけていた。 この限られた季節に市街地の緑地で会うチャンスのある小鳥といえば、コサメビタキとエゾビタキ。 ひょっとすると近所の緑地、ニュ…

# 217 〝50回忌〟

母方の祖父の50回忌法要があった。 祖父が亡くなったのは、僕が高校一年の時の9月。8月末に大阪の高校の転入試験を受け、東京から大阪に転校したばかりだった。葬儀がちょうど学校の宿泊行事と重なり、転校したての僕は宿泊行事を欠席した。 祖父とのいち…

# 216 シューベルト交響曲全曲演奏会

〝これはすごい〟と思った企画の演奏会に4日間通った。 シューベルトの全交響曲を指揮者山田和樹が大阪のプロオーケストラ4団体を指揮するいずみホールの企画。一日目、関西フィル。二日目、大阪交響楽団、三日目、日本センチュリー。四日目が大阪フィルだ…

# 215 ……かもしれない。

〝会場に入る前がいちばんたのしいのかもしれない〟 伊丹ミュージーアムで開催中の〝ヨシタケシンスケ展かもしれない〟の第一展示場入口に書かれた最初の〝…かもしれない〟。 確かに、展覧会に足を運ぶということはそれなりの期待感をもっていくわけで、期待…

#214 乗馬トレッキング

乗馬とはどういうことか、初めての乗馬の実践講習45分間は濃密な時間だった。馬の背に単に〝乗る〟という考えしかない初心者に、主体的に馬を〝操る〟という意識を植え付ける45分間。 人間と馬の間に主従関係があること。 馬は人間の意思を、背には重心の微…

# 213 西大台周遊

大台ヶ原、西大台は静かな原生林の森である。 現在は自然保護、生態系保全のために入山規制がかかっており人数制限があるので平日に出かけた。 コースに入る手前で早くもキツツキの鳴き声。盛んに鳴いている。望遠レンズで写真撮影している方に訊くと「オオ…

# 212 スチレン版画

公民館のワークショップの抽選に当たり、スチレン版画を体験した。公民館行事なので、参加者は6歳の子どもから70歳台までと幅広い。子どもが半分くらい。どの子も積極的で、講師が準備した数々のアイテムを使って版を作り刷りに熱中している。大人も初対面…

# 211 〝築地明石町〟

没後50年 鏑木清方展(京都国立近代美術館)を観てきた。 数年前に再発見され東京国立近代美術館所蔵となった清方の代表作〝築地明石町〟が展示されている。この作品名にも示されているように、清方の作品は東京の下町をテーマにしたものが多い。江戸情緒を…

# 210 バックサイド・オブ・ザ・ムーン

瀬戸内国際芸術祭に行ってきた。 犬島、直島、豊島の順に三日間をかけて三島を巡った。船に乗って島に渡るというのは旅らしくて良い。船やバスの時刻や昼食場所に制約のある離島のこと、あちこち巡礼のように作品をめぐる作戦を立ててせっせと歩き回った。(…

# 209 九州の山旅

コロナ前の数年間に四度、九州の山に登った。雲仙普賢岳、由布岳、そして九重連山が二度。 泊を伴うのだが、火山性の山ばかりで何れも温泉泊とセット。九州は温泉♨️が豊かな地だ。 五度目の九州遠征は二年前計画したが、コロナ緊急事態宣言発出でやむなく断…

# 208 コゲラの巣作り

10日ほど前、近くの公園を歩いていたら〝コン、コン、コン、… … 〟とキツツキが木を叩く音。 コゲラだ。すぐ近くの木を上から下まで探すが姿がない。間違いなくこの木だと思ったのに。なおも音を聴いているとやけに音量が高い。これはひょっとして…。 巣作り…

# 207 春の女神

4月。この時期に大和葛城山に登るようになってからもう何年くらいになるだろう。 この山にはミヤコアオイが自生し、ギフチョウが卵を産みつけ幼虫の食草となる。一年に一回、この時期だけ羽化したギフチョウが舞い飛び繁殖する。故に、ギフチョウは〝春の女…

# 206 〝瀧幹〟

河内長野市の滝畑ふるさと文化財の森センターの常設展示が昨年秋に新しくなった。 テーマは〝瀧幹〟。 これだけでは何のことかわからない。〝瀧〟は滝畑、〝幹〟は幹線のこと。滝畑幹線とは、約100年前にこの地で水力発電が始まって、その送電線の名が滝畑幹…

# 205 【うた詠み】日向の旅

日向灘浪とし寄せる砂浜に千鳥は波の端をば走る ポンカンの山から降りてポンカンをジャムに煮詰めるエコなる君は 蝶鮫の雄は埋められ雌もまた魚卵を残し魚霊の碑あり 南国やハネムーンなる語は遥か海岸沿いに廃墟は続く 日南は移住者多し君もまたバイト仲間…

# 204 〝音の記憶〟

先日、関西フィルの演奏会へ。お目当ては、ガーシュインのピアノ協奏曲(へ調)である。ガーシュインならでは、ピアノも管弦楽もジャジィーな大曲。ピアノはジャズピアニストの小川理子さん。期待に違わない演奏、やはりガーシュインの曲はジャズピアニスト…

# 203 100分de名著〝金子みすゞ詩集〟

NHKの〝100分 de 名著〟のテキストを、買って読んだ。今回は〝金子みすゞ詩集〟で、テキストの著者は松本侑子さんである。 番組はテキストに沿って構成されるが、今回の松本侑子さんによる〝金子みすゞ詩集〟のテキストは、これだけで立派な金子みすゞ論、作…

#202 〝タルカス〟

ひょんなことから、作曲家吉松隆による〝タルカス〟のオーケストラ編曲のCDがあることを知った(藤岡幸夫指揮 東京フィルによるライブ録音)。これがすごい迫力の名演。 〝タルカス〟は、イギリスのプログレッシブ・ロックバンド〝エマーソン・レイク&パーマ…

# 201 トトロルート

二上山に登ることが多くなっている。 最近は奈良県側、当麻寺近くの葛城市駐車場を起点に雄岳雌岳を周回するのがお気に入り。 先日、前々から気になっていたトトロルートを初めて歩いた。どなたが名づけたのかこのルート、道標が何箇所かつけられているので…