クロユリハゼの休日

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# 265 大潮にマンタ

※〝うみまーる〟=井上慎也(KINDON )+高松飛鳥(ASUKA) 沖縄座間見島を拠点に活動している自然写真家ユニット〝うみまーる〟によるカレンダーは毎年購入し、我が家ではトイレに飾っている。便座に座ると眼の前の壁に掛かっているので毎日必ず眺めている。…

# 264 〝ノグチゲラ〟と〝陶工〟

大阪に住みながら終生、故郷沖縄の風土や沖縄戦をテーマに作品を創作した版画家、儀間比呂志(1923-2017)。彼のことはなぜか子どもの頃から知っていた。たまたま2016年に彼のお孫さんと同勤したのをきっかけに作品や著作を購入し、その翌年、儀間比呂志さん…

# 263 ミューレン

昨秋、NHK-BSの番組で女優の岸井ゆきのさんがスイスでハイキングする番組を観た。ユングフラウ三山を眺めながらお花畑の中を歩く姿に触発されて、スイス・ハイキングのパック旅行を予約したのが昨年末。 そして、この7月、実際に行ってきた。 旅の前半は、…

# 262 一魚一会

京都大学白浜水族館に行ってきた。実は今年二回目の見学。随分前、確か正月元旦に訪れた際には水族館のバックヤードツアーにも参加した。(正月のせいか、玄関清掃をしていたオジサンが、受付、ガイドもたった一人で担当していた。) 大学の研究機関付属とい…

# 261 〝便所掃除〟

昨年の夏、スウェーデンに滞在した折、一度だけストックホルムで公衆トイレを利用した。地下鉄の駅にはそもそもトイレがないらしく、駅前広場に公衆トイレを見つけて入った。これが、表現するのが憚れるほど汚い。利用者のマナーの悪さと掃除が行き届いてい…

# 260 『風神・雷神』

新実徳英作曲、 和太鼓とオルガンとオーケストラのための『風神・雷神』を井上道義の指揮で聴いてきた。 (@ザ・シンフォニーホール) ・和太鼓:林英哲 ・(パイプ)オルガン:石丸由佳 ・管弦楽:大阪フィル … … …… … … … … … …… … … … さて、 合唱団(と…

# 259 劇団四季と浅利慶太

劇団四季のミュージカル〝バケモノの子〟を観てきた。(@大阪四季劇場)実は、一月にも観たので〝バケモノの子〟は2回目。2回とも、地元出身の青年(合唱団の関わりの中で小学生の時から知っている)が主役(蓮=九太)で出演する日を狙い撃ちで観てきた。…

# 258 〝Y字路〟

【ワーイ★Y字路】展(横尾忠則現代美術館) 2000年から始まった〝Y字路〟をモチーフとした作品群のうち初期作品(〜2005)と最近作(2016〜)で構成された展覧会。 その第1作目、横尾の故郷(西脇市)、通学路でもあった椿坂の夜をインスタントカメラで撮影…

#257 コゲラの巣作り(その2)

昨年の夏の終わり、右眼が網膜静脈閉塞症という病気になった。網膜静脈に血栓ができた影響で網膜がむくんでしまい、症状としては画像が歪んでしまう。こんな感じ。↓ 眼球に注射を打つために生まれて初めて手術室に入ったのが去年の9月。手術そのものは注射…

# 256 〝たまのののののちゃん〟

朝刊を開いてまず見るのが四コマ漫画〝ののちゃん〟。 ずっと四コマ漫画はスルーしていたのだが、1年ほど前に〝ののちゃん〟の凄さに気づいてからは、いの一番に〝ののちゃん〟だ。 最小限の描線で背景のパーツを構成して空間をつくるセンス、登場人物の表情…

# 255 〝山道〟

〝断捨離〟という言葉は、どこか薄っぺらい響きがして好きではない。 …それはともかく、 思い立って物置き部屋を整理していると、覚えのない〝資料〟がいろいろ出てきた。その中のひとつ。 小学校の卒業記念品。スクラップブックだ。 最終ページに担任の先生…

# 254 世界のオザワ

小澤征爾さんが亡くなった。 指揮者の山田和樹がTVや新聞のインタビューを受けてコメントを寄せていた。 「指揮は、自分の呼吸がオーケストラに伝わることが大事。(小澤さんの指揮は)いかに共感を産み、息づかいとかイマジネーション、同じ一つの呼吸を全…

# 253 バビ・ヤール

〝バビ・ヤール〟はウクライナ、キーウ近郊の地名。ナチス・ドイツがユダヤ人虐殺を行った場所だそう(当時はソ連領)。この地を訪れたソ連の詩人が〝全ての反ユダヤ主義者〟を告発する詩を発表した。感激したショスタコーヴィチはその詩を用いて交響曲第13…

# 252 君たちはどう生きるか

【うた詠み】 まどろみは枕の底に沈みたり夢のあとさき掴む能わず …………………………………………………………… 5、6年前だろうか、放課後デイサービスの高校生が「これ、おもしろいで。」と一冊の本を見せてくれた。↓ 吉野源三郎著〝君たちはどう生きるか〟 「えっ、吉野源三郎…

# 251 ウォークラリー

先日、鈴鹿山系、鎌ヶ岳に登った。以前、入道ヶ岳から見た鎌ヶ岳は北アルプスの槍ケ岳のようでカッコよかった。武平トンネル(三重県側)に駐車して武平峠から稜線を歩く最短コース。強風注意報が発令されていて、稜線では滋賀県側からの風が強くコンディシ…

# 250 思い出の潟分校

昭和49年(1974)に廃校となった秋田県田沢湖町立生保内小学校潟分校、地元民の努力によって修復され〝思い出の潟分校〟として公開されている。 木造校舎は昭和の小学校そのまま。教室には石炭ストーブ、窓の外に伸びる煙突。廊下の窓を通して見える晩秋の景…

# 249 鈴鹿 竜ヶ岳

鈴鹿の山に少しずつ登ってきた。 御在所岳、御池岳、綿向山、入道ケ岳、藤原岳。 この春、藤原岳から見た竜ヶ岳、次はこの山と決めていた。 その前に、 藤原岳の麓でヒルの研究をしている子ども達の記録が本になっている。藤原岳に登る前に図書館で借りて読…

# 248 アカククリ

安野光雅展[@ハルカス美術館] 招待券を頂いたので観に行った。 安野光雅の名を聞くと必ず思い出すことがある。…絵とは関係ない話。 沖縄の海に潜っていた頃、何度かアカククリという魚に出会った。こんな魚。↓ 体長30cmで割と大きなおさかなだ。ダイビング…

# 247 堺短歌大会

堺市民芸術祭の文芸部門、堺短歌大会に参加した。(10/28) 主催の堺歌人クラブの呼びかけに応じて8月に三首を投稿した。堺市民でなくても応募できる。堺市民芸術祭は堺市の後援があり、この短歌大会の堺市長賞は市長名の賞状が授与されていた。ただ、聞く…

# 246 オスロ・フィル

10/22(日) フェスティバルホール 指揮:クラウス・マケラ ピアノ:辻井伸行 【プログラム】 ・ショスタコービチ 祝典序曲 ・ショスタコービチ ピアノ協奏曲 第2番 ・リヒャルト・シュトラウス 交響詩 「英雄の生涯」 オスロ・フィルの演奏会は、1996年以来…

# 245 せかいのおきく

淡野史良著「人間らしく生きるなら江戸庶民の知恵に学べ」(河出書房新社2000年)の最後の方に江戸の屎尿(うんこ・おしっこ)事情について記述がある。屎尿は周辺の農村の畑に施される肥料として経済的価値が高かった。故に、屎尿は高値で取引されていたと…

# 244 四国山旅 石鎚山

【石鎚山(標高1972m)】※天狗岳は1982m↓ 石鎚山を気に留めたきっかけは、おそらく、天童荒太の小説「永遠の仔」(1996年)。石鎚山が小説の舞台として登場していた。ハードカバーの新刊小説を買って読むことは稀だが、「永遠の仔」はカバー写真に彫刻家の舟…

# 243 次郎笈(じろうぎゅう)

初めての四国山旅。 〝次郎笈〟(標高1930m)という何だか物語がありそうな山名。写真で見た笹原の稜線と山容に惹かれて…。↑剣山からの次郎笈。(山頂の雲は結局一度も晴れなかった。) 〝笈〟とは、修験者などが仏具・衣服・食器などを収めて背に負う箱との…

# 242 落葉松

東京混声合唱団 10/8(日) フェニーチェ堺 特別公演 地元の合唱団との共演曲も含めて、合唱愛好者にとって馴染み深い曲や東混の十八番など盛りだくさんの選曲。客席も一体となって合唱を楽しむ雰囲気になり盛り上がりをみせた。僕自身も合唱団で過去に歌った…

# 241 わたしの家

この夏、スウェーデンのダーラナ地方に数日滞在した。広大な森林に湖が点在するダーラナ地方の小さな村、スンドボーンという所に国民的画家といわれるカール・ラーションの住居があり公開されていた。(ガイドツァーに参加して見学。住居内撮影不可。) http…

# 240 蔵王 どっこ沼

混声合唱組曲「蔵王」(佐藤眞作曲、尾崎左永子作詞)を合唱団で全曲歌ったのは2007年。1961年に作曲されているので、もう半世紀以上広く歌われてきた混声合唱組曲。 その第四曲〝どっこ沼〟は、作曲者が〝素朴に温かく〟と指定しているように親しみの湧く愛…

# 239 〝民藝〟と〝注染〟

この夏は結果として〝民藝〟がらみ、〝注染〟がらみで大阪市内へ外出した。 大阪中之島美術館で開催された〝民藝〟展は柳宗悦が中心となった民藝運動に関わる展覧会。何度か訪れた日本民藝館大阪の展示内容が引っ越してきたような内容で、柳宗悦のほか濱田庄…

# 238 注染ワークショップ

定年退職前、再就職に注染手拭いの工場で職人の仕事はどうだろうなどと考えたことがあった。 その注染のワークショップに参加した。(@ここことにじゆら) 〝にじゆら〟ブランドを展開する(株)ナカニの3代目若社長が直々に教えてくれた。型デザインと糊付…

# 237 クロウタドリ

7月、スウェーデンに約二週間滞在した。…念の為、双眼鏡とデジカメを持参して。散策やハイキングの際にバードウォッチング。 初めて見る鳥もいろいろな中で最も印象深かったのがこの鳥。↓ クロウタドリ♂ 滞在したストックホルム郊外の住宅地でもそこここでき…

# 236 水納島のセッカ

セッカに会いに狭山池に行った。 バードウォッチングを始めて最初にセッカに出会ったのも狭山池。ススキの生える草地付近で繁殖するので、毎年その辺りでの出現を期待する。 セッカは留鳥で、繁殖期に〝ヒッ、ヒッ、ヒッと囀りながら波形飛行して、ジャ、ジ…