クロユリハゼの休日

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# 238 注染ワークショップ

定年退職前、再就職に注染手拭いの工場で職人の仕事はどうだろうなどと考えたことがあった。f:id:kuroyurihaze:20230827154655j:image

その注染のワークショップに参加した。(@ここことにじゆら)

〝にじゆら〟ブランドを展開する(株)ナカニの3代目若社長が直々に教えてくれた。型デザインと糊付けの工程はすでに終えた状態で、今回は〝染め〟の工程を体験。

まずは染料が外にはみ出さないように糊で土手を築く作業。f:id:kuroyurihaze:20230827155432j:image糊は原料に海藻が用いられているので匂いを嗅ぐと磯の香りがする。以前、注染の工場を初めて見学した際に磯の香りに驚いたことがある。若社長に〝海藻は大阪湾で採れるんですか?〟と尋ねると、〝今は国産は無いので輸入です。〟とのこと。輸入価格が上がっているので代替品を模索中だそう。f:id:kuroyurihaze:20230827155953j:image土手が完成したらいよいよ染料を注ぎ込む。染料は、赤青紫茶黄の5色。染料を重ねることで緑や橙なども表現できる。土手の中に注いだ染料は電動のバキュームで下から吸い込まれ、何層にも折り畳まれた生地を一気に染めあげる仕組み。配色を考えながらいろんな色を試してみた。f:id:kuroyurihaze:20230827160558j:image糊の土手の作りが甘い所から染料がお隣のセクションに滲み出すことがあるが、それも味わいを作り出すそうだ。まさに〝にじゆら〟。

ワークショップ自体はこれにて終了。職人さんの仕事内容や堺の地場産業のお話など、3代目若社長と色々お話しができて有意義なひとときを過ごせた。

持ち帰った防染糊がついたままの生地は、何層か重なっているので少しずっしり感がある。帰宅して水洗いすると、さあっと糊が落ちていく。何度か濯いでから物干し竿に干した。f:id:kuroyurihaze:20230827163501j:image

今回染めた生地の長さは日本手拭い6枚分。

お土産に、販売はしていないという限定デザインの手拭いを頂いた。f:id:kuroyurihaze:20230827164624j:image