クロユリハゼの休日

やま とり うた みる きく よむ うみ など

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

#73 【 うた詠み 】  4月の投稿歌

くちばしで泥塗るツバメ巣づくりは改札口出てすぐの右上 大和との水争いの用水で泥落とし越ゆる水越峠 雨乞いの祠は山の頂に願い叶えてダム見下ろせり リハビリは仏壇までの階段と般若心経セットで三回 休みなく朝のチャイムはこだまする小中高が置かれし街…

#72 石楠花の谷

公園の一角の〝しゃくなげの谷〟、そのまた一角の石垣の隙間に出入りするシジュウカラを見つけたのが二日前。ひっきりなしに親鳥が虫を咥えて隙間に入る。中から一斉に〝ちょうだい、ちょうだい〟の合唱の声。親鳥は数秒でまた虫取りに飛び立つ。巣立ち間近…

#71 イーハトーボの劇列車

没後10年。井上ひさしによる戯曲。 昨年、こまつ座公演「イーハトーボの劇列車」を観て次のように書いた。 『井上ひさしの戯曲を上演し続けている劇団こまつ座の大阪公演。二十代の頃、いくつか観たこまつ座公演のうち最も思い出深い戯曲。今回は宮沢賢治役…

#70 キビタキ記念日

俵万智風に言うとこうなる。 山ではツツドリやセンダイムシクイ、オオルリのさえずりが聞こえ、夏鳥が到来している。そろそろ都市公園にも夏鳥が立ち寄っていておかしくない。 今日はキビタキに期待してデジカメと三脚を持参して大泉緑地へ。 公園の森の中で…

#69 ギフチョウの交尾

陽光降り注ぎ、気温上昇。大和葛城山のカタクリの花は見頃を迎えた。 では、カタクリを吸蜜に訪れるギフチョウは? 自然研究路に近づくにつれ、ちらほら。 日本固有種で〝生きた化石〟と呼ばれるギフチョウがこの山で繁殖している。年に一度、成虫は春の限ら…

#68 知花くららさんと短歌

短歌に夢中のくららさん。歌人、永田和宏さんの弟子となって短歌にまつわる対談を週刊誌上で連載した。その単行本が「あなたと短歌」、短歌の入門書としても読める本。 その中の第四章、〝くららの好きな歌十首〟で選ばれた一首が心に引っかかった。 ・石垣…

#67 皆川達夫さん

このブログで3月31日に話題にした皆川達夫「音楽の泉」。 そして今日、新聞に皆川達夫さんの訃報が。92才、老衰とのこと。 似たようなことがあったと思い返してみる。 詩人の〝まどみちお〟さん。 まどさんの詩は合唱団で「おんがく」という曲を歌ったことも…

#66 ツバメの巣づくり

ツバメというと旋回しながら飛びまわっているか、電線にとまっている姿をよく見かける。一度、池の水際を歩くツバメを見たことがある。珍しかったので、後日、野鳥の会のリーダーに質問したら、「巣づくりのために池の泥を取りに来てるんです。」 そうだった…

#65 若葉、芽吹く。

曇天の大和葛城山。青崩からの登路、天狗谷道は台風の傷痕深く、登山道が寸断されて巻道だらけ。一般登山道とは言えない状態だ。尾根に上がると安定した山道となり、上部に行くにつれ紫の花を咲かせたショウジヨウバカマの群落が次々と現れた。大和葛城にシ…

#64 聞きなしは「けーん」

キジの鳴き声は「けーん」と聞きなす。金属的でざらついた叫びである。今の時期になるとオスが鳴くので、「けーん」は“さえずり”らしい。…らしくないけど。雄の縄張り宣言という意味もあるようだ。 ウチの近所で毎年「けーん」が聞こえる場所がある。今朝も…

#63 野に放つ

こうなったら大変だよなあ、と冗談を飛ばしていたら現実に。 自然観察好き少年が冬の公園で静かに熱中していたことは…。てんとう虫とカマキリの卵探し。ある日、少年とスタッフが小枝についたカマキリの卵鞘(卵がいっぱい入った袋みたいなもの)を二つ持ち…

#62 経過観察

cll

3ヶ月ごとのcllの経過観察、本来は今日が診察予約日だったが、先週のうちに診察してもらった。コロナ禍で医療事情が逼迫する可能性を考えて予約を前倒ししたのだ。これではトイレットペーパーの買い急ぎと同じではないか、と多少は思う。だが、僕が診察を受…

#61 開催中止 法隆寺展

開催中止が決定した東京国立博物館の〝法隆寺展〟がNHK〝日曜美術館〟で紹介されていた。法隆寺金堂壁画の模写・再現に尽力した人々を軸に構成された番組は、今までの放送で最も心を打つ内容だった。 法隆寺と言えば、東博の法隆寺宝物館には何度か訪れて金…

#60 『発注 いただきました』朝井リョウ

作曲家の池辺晋一郎氏(合唱団では先生という敬称をつける)は夥しい数の映画音楽や劇音楽、大河ドラマのテーマ音楽などを手がけておられる。以前、合唱団で池辺先生と会食する機会があった。前々から知りたかったことを質問した。すなわち、映画音楽など以…

#59 雛の救出

ケリは畑に営巣し繁殖する鳥である。ツバメやスズメと同じく、人間の営みに密接につながっている鳥だ。 散歩中、畑でケリが鳴いていた。見るとヒナを連れている。親鳥はわざとヒナから離れて鳴き、敵である僕の注意を引こうとしている。ところが一羽のヒナは…

#58 餌付け

昨日、自然観察好き少年と散策。彼はため池に来ると小石をフェンス越しに池に投げ入れた。すると、波紋に向かって鴨たちが近づいて来る。彼らは餌付けされていて、少年はそれを知っているのだ。フェイクの餌やりを楽しむ少年。鴨たちはフェイクと分かると離…

#57 雨乞いの山@熊取町

雨山は雨乞いの山、山頂にヤマモモの大木があり、その傍らに祠がある。南北朝時代には山城として重要な軍事拠点だったという。関空の連絡橋がまっすぐ西に伸びる景色を眺めながらおにぎりを食べた。 雨山奥山自然公園は永楽ダムのダム湖の周りに展望台や尾根…

#56 墳丘露出展示@黒姫山古墳

コロナ禍で、みはら歴史博物館は休館中。黒姫山古墳から出土した鉄製の甲冑や武具の展示は見られないので、整備された古墳公園だけ訪れた。墳丘の一部が樹木が取り払われ、埴輪列らしいものが国道309号線から見えるので、車を運転しながら気になっていた。今…

#55 キャンセル

九州の雲仙普賢岳登山の際、地元登山者に九州で登るべき山を伺った。〝霧島〟との返答。坂本龍馬がおりょうと登った山だ。以来、ずっと気になっていた。その間、由布岳と九重連山を二度、〝登山+温泉ツァー〟を敢行した後、九州遠征は中断していた。 昨年末…

#54 にほんたんぽぽ

〝たんぽぽ〟というのは大和言葉だろうか。リズムと旋律を感じる音楽的な名前がよい。 日本野鳥の会の探鳥会の参加者には植物にも詳しい方が少なくない。たんぽぽに外来種セイヨウタンポポがあることも探鳥会で知った。 昨日、桜が見頃の公園で自然観察が好…