コロナ禍で、みはら歴史博物館は休館中。黒姫山古墳から出土した鉄製の甲冑や武具の展示は見られないので、整備された古墳公園だけ訪れた。墳丘の一部が樹木が取り払われ、埴輪列らしいものが国道309号線から見えるので、車を運転しながら気になっていた。今日、初めて間近で確認できた。
築造時には人間の頭大の石が敷き詰められ、墳丘のテラス部に埴輪が一定間隔で置かれていた。それを再現するのが、発掘調査に基づく〝墳丘露出展示〟。墳丘自体には立ち入れないが、一部を見て全体像を想像させるとは、粋な発想だ。
百舌鳥・古市古墳群から外れた位置にあり、世界遺産フィーバーとは無縁だが、博物館併設で調査・保存・展示が一貫して実現している黒姫山古墳。次は、博物館とセットで見学してみよう。
※鉄製の武具・武器の出土といえば、古市古墳群の野中古墳がある。羽曳野市役所の裏手の住宅地内にある小型の方墳で樹木はなく、墳丘に自由に登れる。周りの住宅を見下ろしながら、出土品に想像を巡らせるのがおすすめ。