クロユリハゼの休日

やま とり うた みる きく よむ うみ など

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

#91 完全変態

※5/27(水)ブログの続編。 さて、水曜日に持ち帰ったテントウ虫の蛹(サナギ)は、木曜日に出勤すると既に2個体が羽化して成虫になっていた。 〝ナミテントウ〟という種類。ちなみに、〝ナミテントウ〟の〝ナミ〟は〝並〟らしい。〝並テントウ〟なので、こ…

#90 キャンサーペアレンツ

訃報が届いた。四半世紀前に担任した生徒が胆管ガンの診断から5年目、40歳で亡くなった。 彼の死を悼む新聞記事の存在を知り、彼が立ち上げた〝キャンサーペアレンツ〟の活動の存在も初めて知った。 5年生存率が3パーセント、その5年の期間に彼が力を注い…

#89 再会、そして公園へ。

緊急事態宣言解除により、今週から事業所の休業も解除した。休業中に声変わりした中学生や、未だ声を聴いたことのない自然観察好き少年と再会。そして今日、公園へ。(※4/15のブログ参照) 「さて、カマキリを探そう。」とカマキリ赤ちゃん達を解放した付近…

#88 〝クラシックちょい聴き〟

ステイホームで実演に接することが出来ない今、テレビマンユニオンが蓄積してきた映像を演奏団体と協力して〝クラシックちょい聴き〟と名付け、順次無料で一部公開している。 先日、山田和樹指揮、日本フィルのマーラー・チクルスの中から第二番『復活』の終…

#87 第二章「米国と戦場のあいだ」23歳まで

僕は大学まで片道2時間かけて通っていた。電車では〝朝日ジャーナル〟を毎週のように買って読んでいた。(のちに筑紫哲也が編集長になった。)〝朝日ジャーナル〟の巻頭コラムは一時期、経済学者の都留重人が担当していた。今でも覚えているのが、〝物価調…

#86 第一章「政治の家に育つ経験」は16歳まで。

黒川創『鶴見俊輔伝』 ハーバード大卒の鶴見俊輔、小学生で不良に。小学生の不良って?万引きとか、先生を怒らせて「もう来るな。」と言われ授業に出ない、などなど。どうも、特殊な家庭環境(現代にはないタイプの特権階級)が過ぎて理解しにくい面も。中学…

#85 『鶴見俊輔伝』黒川創

13年前に鶴見俊輔の講演を聴いた。すでに80歳代半ば。鶴見さんほど言葉に力のある講演は他にない。伝えたい中身と伝える気持ちがタッグを組んで会場の隅々まで音声として力のある声が伝わる。穏やかな語り口ではないが、ありがちな下品さのかけらもなく心に…

#84 にじゆら

僕は20代の頃から日本手ぬぐいの愛用者で、常にズボンのポケットに入れている。ハンカチは持たない。堺の職人が手作業による「注染」技法で手ぬぐいを生産していることを知ってからは「注染手ぬぐい」も愛用している。注染工場の社会見学を企画して、職人さ…

#83 『秋霜烈日』 ‐ 検事総長の回想‐

検事総長まで務めた伊藤栄樹氏の病床回想録。 以前、古本屋で買って読んだ。今は手元にない。 ネットで調べると、〝巨悪と闘い、がんと闘った「ミスター検察」。戦後の政財界の重大事件のすべてを見てきた硬骨漢が、迫り来る死をみつめながら綴り続けた戦後…

#82 広辞苑

三浦しおん『舟を編む』を読んだ。 出版社の国語辞典の部署が舞台の物語。映画化やアニメ化もされているようだが観たことはない。ドラマとしての面白さとは別に、辞書編纂の実際を垣間見るドキュメンタリーの味がした。民間企業である出版社が国語辞書編纂と…

#81 「僕、泳げる?いっしょに。」

〝羽仁進の世界〟と〝『人生を変えてくれたペンギン』〟の共通項をもうひとつ。※5/11のブログ参照。 トム・ミッチェルはアルゼンチンの全寮制学校の教師で生徒と共に寄宿舎に住んでいた。その中に、ボリビア出身でペンギンの世話を熱心にする生徒がいた。英…

#80「個」の判断、「個」のつながり

ETV特集「羽仁進の世界」の中のエピソード。少年羽仁進の家の水槽にオオサンショウウオがいた。(何処からかの贈り物らしい。)少年はある日、オオサンショウウオを抱きかかえて近くの池まで歩いて行き、その池に放した。オオサンショウウオは自由に泳ぎ、動…

#79 環日本海諸国図

本棚に〝積ん読〟状態だった『網野善彦を継ぐ。』。表紙カバー図版に富山県作成〝環日本海諸国図〟が。 歴史学者、網野善彦の一般向け講座の原稿を本におこしたのが『歴史を考えるヒント』。この本の中でも言及されていた〝環日本海諸国図〟、網野さんの言葉…

#78 仮面舞踏会

だいぶ以前、街にちらほらと子ども達対象のダンススクールが現れ始めた時、〝時代は変わるなあ〟と思った。まもなく、そのきっかけは、ダンスが学校の教育課程に組み込まれたからと聞いて妙に納得。合唱団の、僕も含めたおじさん達はダンスのリズムが大の苦…

#77 【世界初演】〝Longing from afar〟

ロックダウン下のロンドン在住、藤倉大が作曲し、同じくロックダウン下のベルリンの自宅から山田和樹が指揮、東京混声合唱団の団員もそれぞれ自宅から参加してのテレワーク演奏、世界初演が本日、東混のYouTubeで公開された。 早速、東混のTwitterで〝追分節…

#76 チンアナゴ[狆穴子]

コロナ緊急事態宣言、閉館中の東京の水族館がチンアナゴ水槽にモニターを何台か取りつけた。一般の人々がチンアナゴとビデオ通話ができるイベントをするためとか。人を見ても怖がらないようにすることが目的という。はじめは何のことかわからなかった。 ニュ…

#75 スタッフからのメッセージ

※勤務する〝放課後等デイサービス ▲▶︎▼◀︎〟のHP担当からの依頼で文章を書いた。↓ ▲▶︎▼◀︎ってどんなところ? 学校でもない、家庭でもない。遊び場でもない、学習塾でもない。部活動でもない、病院でもない。 宿題をしても良い、休憩しても良い、トランプ良し…

#74 シンボルツリー

お墓まいりのついでに、公園墓地に隣接する〝ふれあいの森〟を一巡する。里山の保全を目的に生まれた〝ふれあいの森〟。この森にシリブカガシの老大木が東と西に二本ある。この森を象徴する木、地元では〝いっちん〟の木と呼ばれてきた。 里山の木として親し…