鈴鹿の山に少しずつ登ってきた。
この春、藤原岳から見た竜ヶ岳、次はこの山と決めていた。
その前に、
藤原岳の麓でヒルの研究をしている子ども達の記録が本になっている。藤原岳に登る前に図書館で借りて読んでいた。
本の宣伝文。↓
〝嫌われ者の「ヤマビル」の研究に
愛をもって取り組む子どもたちが常識に挑む物語。「好奇心が未知の扉を開ける衝撃が満載だ」 山極壽一先生激賞!
各地で増え続けているヤマビル。山だけでなく里でも被害が増えています。知らない間に血を吸う嫌われ者のヤマビル。
そんなヤマビルの生態研究に挑む小中学生がいます! その名も子どもヤマビル研究会。
彼らは、山でヤマビルの数を数え、ときに自らの血を吸わせて育て、そして、解剖までするのです。そんな彼らが解き明かしてきたヤマビルの生態の数々を紹介します。
そして、「ヤマビルはとてもかわいいいきものです」とまで言い切る、いきいきとした子どもたちの感受性に驚嘆する1冊です。〟
さて、
竜ヶ岳の上部の笹原にはシロヤシオの群落があり、開花の季節には〝草原に遊ぶ白い羊の群れ〟に見えるという。
その季節はヤマビルの活動が活発になる時期らしい。〝どうぞわたしの血を吸って下さいな〟という度量は僕にはない。ヤマビル研究の本を読んだせいで、むしろ、ヒルに血を吸われたくない気持ちが増してしまった。
ヒルの忌避剤を製造販売している方が子ども達の研究をサポートしてしていて、その製品がこれ。↓
〝ヒル下がりのジョニー〟、買ってしまった。
しかし、〝白い子羊の群れ〟の時期は、体調不良や天候の巡りが悪く竜ヶ岳には登れなかった。
秋、シロヤシオは紅葉して〝紅い子羊の群れ〟になるという。ヤマビルの活動も止む季節だ。
竜ヶ岳登山を決行。
宇賀渓登山口から登りは遠足尾根をとる。〝遠足〟の気軽さとは無縁の植林の中の急登が連続するコース。植林を抜けるとウバメガシ、アセビなど植生が変化して笹原のたおやかな稜線になる。シロヤシオの紅葉はすでに終わっている。山頂も広い笹原。休日で大勢の登山者が昼食で寛いでいた。
下山は金山尾根をとる。痩せ尾根の急坂が続き膝が震えてきた。前週の八経ヶ岳で膝痛が悪化し、溜まった水を整形外科で抜いてもらいヒアルロン酸注射の治療が始まっている。なんとか尾根を下りきって、林道をとぼとぼ登山口まで戻った。