クロユリハゼの休日

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#125 持ち主の〝かけら〟

さて、#123のブログの最後↓

皆川明の著作を、縦糸と横糸を織るような気持ちで読んでいる。青森から始まった関心は、展覧会のあともしばらく〝つづく〟ようだ。』

その〝つづき〟に思わぬ〝かけら〟が…。

 

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皆川明の旅のかけら〟という本、この本は雑誌『装苑』に連載された文章をまとめたもの。Amazonの中古品(古本)で購入した。奥付を見ると2003年11月発行、第1刷である。

古本なので、当然、前に持ち主がいたわけである。

宅配で届いた日にパラパラめくっていたら、ぽろっ、とこぼれてきたのがこれ。↓

f:id:kuroyurihaze:20200905215624j:imagef:id:kuroyurihaze:20200905215630j:imageフランスの服飾ブランドの製品タグ。どんな服のタグだろう?その服を着て皆川明の本を読んでいたのかも。気になるページに付箋として用いていたのかも。

 

そして今日、読みすすめていたら…。

あるページにひっそりと挟まっていました。↓

f:id:kuroyurihaze:20200905224555j:imageレースの端切れ(?)。栞として用いていたようだ。本のサイズに合わせた長さで切られて、ページの間にしっとり馴染んでいる。……どれだけのページがこの栞と出会った?

 

二つの〝かけら〟を残した前の持ち主さん。

装苑』の読者?  ミナ・ペルホネンの服を着てる人? セレクトショップのスタッフ? それとも、服飾デザイナー?

 

なんだか、皆川明さんからリレーされて、まわりまわってプレゼントされたような。

そんな気持ちになる古本なのだった。