以前、メダカを飼いたいと話したら、陶芸を嗜む友人がメダカ鉢を焼いてプレゼントしてくれた。しかも、数匹のメダカとスイレンの他、スイレンの肥料までつけて。〝メダカ鉢スターターキット〟である。数年、メダカとスイレンの花に癒され楽しんだ。
しかし、手入れを怠るとメダカは消え、スイレンの花も咲かなくなりメダカ鉢の中は荒れ放題。確か、メダカ鉢を焼くのに10㎏の土を使うと聞いた。創るのは大変だったろう。
コロナ禍でステイホーム中に荒れ放題のメダカ鉢をきれいに洗い、新しくメダカ数匹とヒメスイレン、水草を入れて約1ヶ月。
初め、人の気配だけで隠れていたメダカ達は、今はエサを期待して、文字通り〝目を高くして〟水面を通して僕を見つめるようになった。エサやりが楽しみな毎日、自粛生活のストレスを和らげてくれる。
ヒメスイレンも次々と葉を鉢いっぱいに広げだした。夏の盛りに可憐な花を咲かせるはず。増殖する水草(フロッグピット)の根は水中に伸び、そこにメダカが産卵した。別の鉢に移して孵化したチビメダカは体長2,3mmだろうか。数匹が元気に泳ぎ回っている。
メダカ達が冬眠に入る頃、僕たちの生活はどうなっているだろうか。