クロユリハゼの休日

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#49 対談 ヤマカズ[指揮者]✖️藤倉大[作曲家]

f:id:kuroyurihaze:20200325020436j:image一昨日の夜、YouTubeで二人のライブ対談を視聴した。ベルリン[山田和樹]とロンドン[藤倉]、それぞれの自宅からのビデオ通話をそのまま見せている感じ。全くテーマも台本もなく、途中、子どもの声でヤマカズが中座する場面まで生じていた。主に藤倉が主導してヤマカズに話を振る展開で、仲良し二人の音楽談義は指揮者・作曲家の仕事の過程や裏話が知れて面白かった。

…で、僕が学生の頃、指揮者の岩城宏之が一晩だけオールナイトニッポンラジオDJを務めたとき、偶々、聴いていたことを思い出した。岩城氏は冒頭から不機嫌で、どうやら不本意な出演だったらしい。しかし、音楽や指揮者の仕事を随分しゃべりまくっていて(飲酒して酔っ払ってたかも)、聴く方としては面白かった。DJらしく葉書の質問に答えたりしていた。確か、指揮者になるにはどうしたら良いか、という質問に「俺は天才だから。」と答えていた記憶がある。

岩城は東京混声合唱団を振って、当時の現代日本の作曲家の合唱作品を積極的に紹介した功績がある。そして、山田は東混の現音楽監督として藤倉や信長貴富、上田真紀子など現在の作曲家の作品の初演を手がける一方で、柴田南雄など過去の作曲家の作品の再演にも力を注いでいる。

ライブ対談が、岩城宏之山田和樹という指揮者の仕事と、現代作曲家の作品の初演を続ける東京混声合唱団の歴史的な役割について、つながりを考える機会を与えてくれた。