クロユリハゼの休日

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#24 映画〈前田建設ファンタジー営業部〉

妹に勧められた映画。直後に、天声人語でモノ作りに携わる会社の実話に基く映画として紹介されたこともあり観に行った。知的好奇心をくすぐり、とてもテンポ良い作品だった。登場する会社は全て実名で、前田建設が関わったダムやトンネル、ビルでロケが行われ、マジンガーZの格納庫の設計に自社の技術者のみならず、日立造船や栗本鉄工所の技術者をも巻き込んで試行錯誤の末に設計を完成させ、積算まで大真面目に取り組む展開。実際に前田建設広報部が手がけてWebに公開している。

ダーティーなイメージのあった建設業を、魅力あるモノ作り会社として発信しているところに魅力がある。地質調査専門の社員の演技を通じて、建設会社はこんなにいろんな仕事をしてるんだとわかる楽しさがあったり。

天声人語ではまどみちおの詩、「朝がくると」も紹介されていた。子ども達に映画の紹介とともに、この詩を朗読した。


【朝がくると】まど・みちお 

朝がくると とび起きて
ぼくが作ったものでもない 水道で 顔をあらうと
ぼくが作ったものでもない
洋服を きて
ぼくが作ったものでもない
ごはんを むしゃむしゃたべる
それから ぼくが作ったものでもない
本やノートを
ぼくが作ったものでもない
ランドセルに つめて
せなかに しょって

さて ぼくが作ったものでもない
靴を はくと
たったか たったか でかけていく
ぼくが作ったものでもない
道路を

ぼくが作ったものでもない
学校へと
ああ なんのために

いまに おとなになったら
ぼくだって ぼくだって
なにかを 作ることが
できるように なるために