クロユリハゼの休日

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#122 〝題名のない音楽会〟1973年

長寿音楽番組。いつの間にか早朝6時からの放送になっている。東京混声合唱団が3人の作曲家に委嘱した〝ハミング合唱曲〟を紹介するというので録画視聴した。上田真樹信長貴富池辺晋一郎のお三方も出演されて、池辺さんの駄洒落が今日も冴えていた。(再放送あり)

 

さて…1973年、高校生になった僕は〝題名のない音楽会〟の公開収録に、確か3回、渋谷公会堂まで出向いている。(当時は東京都民だった。)

作曲家の黛敏郎が司会の時代。保守派文化人の代表格として、この番組でも数々の〝奉祝番組〟を企画したようだが、彼の多彩な企画、多彩なゲストが番組の長寿に繋がったことは疑いない。一回の公開収録で番組二本撮りだった。黛敏郎の淀みない、そのまま生放送でも遜色ない、みごとな!、語りと進行で収録は進んだ。

 

記憶は薄れているが、覚えていること。

①作曲家、團伊玖磨芥川也寸志がゲスト。黛敏郎を合わせた〝三人の会〟の活動を紹介する内容だったと思う。冒頭に、黛敏郎が〝三人の政治的、思想的立場は全く異なるが…〟と述べると、客席で笑いが起きた。(聴衆も従前承知^_^  支持政党バラバラ)

ジャニーズ事務所所属のフォーリーブスがゲスト。ごく一部のフォーリーブス・ファンが歓声をあげるが黛の冷静な語りでたちまち鎮まる。客層からしフォーリーブスにとって完全にアウェー。フォーリーブスの面々の緊張が伝わってきた。

記憶に残るのは、フォーリーブスの歌は(ほとんど?)ユニゾンという黛の指摘。

③ゲストはちあきなおみ黛敏郎による、ちあきなおみ分析のような内容だったと思う。大ヒットした〝喝采〟を生で聴けて嬉しかった。(ちあきなおみの歌声に感銘を受けた。)

 

🎵いつものように幕が開き

 恋の歌うたうわたしに

 届いた報せは 黒いふちどりがありました

    ………     ………    ………

 いつものように幕が開く

 降りそそぐライトのその中

それでもわたしは 今日も恋の歌 うたってる

 

※こんな歌詞だったんですね、〝喝采〟って。