クロユリハゼの休日

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#135 大阪交響楽団リハーサル

オーケストラの演奏会は2月4日の読売日本交響楽団の大阪定期以来遠ざかっている。

(#14 山田和樹と長原幸太https://kuroyurihaze.hatenablog.com/entry/2020/02/04/232303

オケの演奏会はやっと再開されてきたが、コロナ感染防止対策のために座席数の制限があり、先日の大阪交響楽団の演奏会チケットは早々に売り切れ。しかし、前日の公開リハーサルに運良く立ち会えた。公開されたリハーサルはベートーベンピアノ協奏曲第3番。指揮は太田弦、ピアノが岡田将。

リハーサルとは言え、オケの生の響きの中に身を置く心地よさに心身共にリフレッシュ。〝オケはいいなあ。〟

リハーサルなので指揮者、ピアニストを含めて全員がラフな私服姿。雨の日だったのでレインシューズの楽員もいた。聴く方もリラックスできて良い。リハーサル自体は協奏曲ということで、時々ピアニストとオケのタイミングを合わせるくらいで淡々と進んだ。

リハーサル後に指揮者とコンマストークがあった。1994年生まれの太田弦が穏やかな口調で語るには、ベートーベンの自筆譜はとてもとても読みにくい。(つまり、ぐちゃぐちゃ。)なので、出版譜にも問題がある。そういう問題のある箇所をリハーサルで解決していたそうだ。

短い時間だったが、若い才能のある指揮者の本公演をいつかは聴いてみたいと思った。

 

昔、大阪フィルの公開リハーサルに立ち会ったことがある。天下茶屋の大フィル会館だった。指揮者は小林研一郎で、ベートーベンの交響曲5番のリハ。〝炎のコバケン〟と言われる小林研一郎が〝 〜していただけますか〟と、お公家さんのように丁寧な口調で楽員に指示を出していたのでびっくりした。

 

今年はベートーベン生誕250周年ということで、TVやFMでベートーベンの曲がよく流れている。この2、3週間だけでも交響曲は3,5,7,9番、ピアノ曲ピアノソナタ30番と〝月光〟、ディアベリのワルツの主題による変奏曲など、いずれも全部は聴けていないが、こういう節目の年はひとりの作曲家を聴き直す機会になる、たしかに。

 

 

【うた詠み】リモートの音に馴染めず夏は過ぎちろろんろんとこおろぎを聴く