クロユリハゼの休日

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#40 アカククリ∞安野光雅

ハルカス美術館の安野光雅展の広告を見て、絵本とは関係のないアカククリのことを思い出した。それは安野光雅が自身を〝語る〟新聞記事で述べていたこと。

若き安野氏が、ある魚類学者の図鑑編集を手伝うアルバイトをしていた時、学者から名前のついていない魚に命名するよう言われた。その魚の幼魚の特徴から、出版社で赤色鉛筆で原稿を校正する時の〝アカククリ〟という業界用語を名前にしたと語っている。魚とは何の縁もない安野氏が命名した魚が図鑑に載り、現在に至っているというのだ。

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ぼくがアカククリの幼魚を見たログ(記録)がある。2002年9月15日、沖縄県水納島の海。幼魚なので小さい。何か毒性のある生物に擬態して身を守っているという説がある。次の日に成魚を見たログがある。成魚になると赤いくくりはなくなり、見た感じが全然違うお魚になる。写真では幼魚がいちばん大きく写っているが体長数センチ。成魚は30 cmくらいでツバメウオに似る。

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キューバダイビングを始めて2年目のことで、ダイビング・ログにアカククリ幼魚の記録があるのはこの時だけ。記録には書いていないが、3、4回くらいは見ていると思う。