クロユリハゼの休日

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#153 グリーグのピアノ協奏曲

今年最後の合唱練習は9ヶ月ぶりの全員練習。練習に先立って約1時間、団のピアニストとヴォイストレーナーによるミニコンサートがあった。f:id:kuroyurihaze:20201226234936j:image

 

ピアニストが選曲した演奏曲の一曲目がグリーグのピアノ協奏曲。ピアノ・ソロなので、オケの部分もピアニストが弾く。第一楽章のみの演奏、素晴らしい演奏だった。

 

初めてグリーグのピアノ協奏曲をレコードで聴いたのは小学校高学年の頃。父がひと月に一枚くらいのペースで買ってきた廉価盤だった。多分、我が家のレコードの中でも初期のもので、同じレコードを何度も何度も聴いていた頃の一枚。ピアニストも指揮者も誰だったか気にもしていない頃のこと。

 

レコードジャケットの裏面に曲解説があったので、北欧の作曲家の作品とは知っていた。以来、北欧の作曲家といえばグリーグ、北欧の音楽といえばグリーグのピアノ協奏曲、この曲のメロディーのひとつひとつが北欧を想起させるようになった。

 

第一楽章の硬質で透明感のある曲想も、短調の重苦しさはない。

ピアニストが演奏前に曲紹介をしてくれた。第一楽章の冒頭はフィヨルドに落ちる滝を表現していると。f:id:kuroyurihaze:20201226234650j:image

フィヨルド⁉︎

…ということは、ノルウェー

 

ノルウェー出身の作曲家だった。グリーグは。

なんとなくフィンランドと思っていた。フィンランドシベリウスか。

 

いずれにせよ、グリーグのピアノ協奏曲を聴くと自動的に小学校高学年の頃にワープしてしまう。メロディーに記憶が張りついているのだ。

 

今日のミニコンサートの会場。グリーグの曲に割とあっている。木の天井が北欧の森の針葉樹に響くようだし、和風に北欧デザインを忍ばせたように見えてくる。

 

実はこのホール、お寺の本堂と一体になった構造。ステージのピアノはスタインウェイ、その奥、白い壁に見えるところは布の仕切りで、仕切りの向こうに本尊や祭壇がある(らしい)。白い仕切りが開くと、音楽ホールが仏教空間になる(らしい、仕切りの向こうを見たことがないので…)。床暖房が効いていた。お葬式もここでするということかな。