クロユリハゼの休日

やま とり うた みる きく よむ うみ など

やま

#150 山茶花の山

何度も歩いたコースでも、季節によって異なった姿を見せてくれる。この時期の二上山は山茶花の山だった。 万葉の森登山口から山頂まで、たくさんの立派な山茶花の木が花を咲かせ、そして花びらを散らし登山道をピンクに染める。 二上山の山歩きの楽しみの一…

#147 ガスが晴れて…@入道ケ岳(三重)

先週に引き続き、鈴鹿山系へ。 天気予報は曇り。風速10m前後の予報だった。入道ケ岳の登山道は椿大神社という立派な神社から3ルートあり、登りは北尾根を選択した。急登をゆっくり、ゆっくり。北尾根から時折り見える山頂は暗い雲に隠れて雨が降りそう。急…

#145 秋山逍遥 綿向山(滋賀)

日野町西明寺からの登山道は表参道という名がついている。参道なのでトレイルランやマウンテンバイクはお断りとの掲示があった。古くから信仰の山で山頂の社までの登山道は整備が行き届いている。急斜面はジグザグに切った道、稜線はアップダウンを避けて山…

#142 ムラサキセンブリ@龍門山(紀州富士)

紀の川の近くにある登山者用駐車場(標高37m)から約2時間登って田代峠に到着。そこで出会った3人組は写真撮影が目的のグループ。毎年この時期に〝ムラサキセンブリ〟という花を狙って龍門山に登るという。 峠からは稜線を気分良く歩いて山頂(756m)へ。 …

#141 〝やまと尼寺〟から音羽三山へ

奈良、音羽三山。桜井市を通過するたびに見えるその美しい山容が登高欲をそそる。その登山コースに、NHK〝やまと尼寺精進日記〟のお寺(音羽山観音寺)があることを知り、モチベーションが上がった。 麓にある観音寺の駐車場を起点に音羽三山を巡るコース。…

#140 伯母子岳〝遊歩道〟

高野龍神スカイラインから奧千丈林道は稜線に沿って東に伸びている。伯母子岳へ向かう〝遊歩道〟入り口はすでに標高1230m。 歩行開始。 〝遊歩道〟と言っても勿論、ニュータウンにあるような遊歩道ではない。 先月登った曽爾村の兜岳と鎧岳の登山道も、村の…

#138 丹波修験道の山

丹波篠山、多紀連山へ。小金ヶ岳と御嶽(三嶽)の二山を周遊した。登山道の案内板によると丹波修験道の行場だったそう。行場らしく登山コースも一部は急峻な岩場を通っている。 まず、小金ヶ岳へ。流れの細い暗い沢道を何度も徒渉しながら登る。アケボノソウ…

#136 栗の実 @金剛山

エゾビタキ目当てで先週に続いて金剛山。曇り空の中、府営駐車場をスタート。今日は寺谷を遡り国見城址に立ち寄った後、ちはや園地の展望台へ。山頂一帯はお昼になってもガスの中。展望台でも周りの景色はガスで見えず、エゾビタキどころではない。しばらく…

#132 石舞台から御破裂山へ

〝ごはれつ〟という変わった名の山へ。大和三山の眺めが良いらしい。 石舞台古墳が起点の周遊コースをとる。明日香村は至るところで彼岸花が咲いていた。歩きはじめてまもなく棚田の景観。大和三山の景観を期待して万葉展望台への山道をとり、いっきに稜線ま…

#130 兜岳と鎧岳、…と、金強稲荷社

今日も曽爾村へ。下山後に曽爾川の右岸から撮った写真。左が兜、右が鎧。柱状節理の絶壁断崖が見えるのはこちら側から。↓ 村役場に車を停めてまずは兜岳へ。赤目への車道を小1時間歩いて登山口へ。絶壁断崖のない山の裏側の植林から登山道は始まる。倒木が…

#129 曽爾高原から倶留尊山

奈良県の中でも室生火山群の山々の景観に囲まれ、独特の雰囲気を持つ曽爾村。柱状節理の絶壁と、よく手入れされた植林が広がるたおやかな山容が混在する。その中で植林されず保護されているススキの草原が曽爾高原。そもそもが民家の屋根に使われていたスス…

#124 ミタライ渓谷から観音峰へ

午後から大気不安定の予報、早朝に家を出発した。天川村役場にクルマを停め、7時前から歩き始める。川迫川沿いの遊歩道をミタライ渓谷に向かう。見下ろせば、大きな岩がゴロゴロする渓谷。岩の下にマットを敷いてボルダリングを楽しむグループがいくつか見…

#121 避暑 伊吹山

猛暑である。盆休み最後は、汗だく登山は避けたい。早朝4時に家を発ち、伊吹山ドライブウェイで一気に標高1,200mのスカイテラス駐車場へ。数年前に購入した〝伊吹山お花畑観察手帳〟を持参した。 懸念されたのは、この伊吹山、日陰がないこと。(夏は夜間登…

#119 和佐又ヒュッテ 解体

今日は大峰、大普賢岳登山へ。 登山口の和佐又ヒュッテは昨年11月に山小屋を閉じた。そしてこの夏、小屋の解体が進んでいた。 この山小屋には、初めての大普賢岳登山の際に宿泊している。40年程前、まだ土曜日が半ドンだった頃である。職場の大先輩、O先生の…

#118 ・1985年8月12日

ある出来事とある場所が、その出来事が起こった日付とともに記憶される、ということがある。その記憶は、毎年、その日に流されるニュースによってさらに強化される。 1985年8月12日、僕は職場の同僚二人とテント泊のため白馬大池のキャンプ場にいた。前日は…

#116 東大台周遊 時計回り

標高1500mの大台ヶ原駐車場を起点に、東大台を時計回りに歩いた。猛暑を避けることを優先してのコース選択。大台ヶ原は自然環境保護のため入山規制区域が設定され、西大台入山は認可制だ。東大台も整備された遊歩道を外れないことが基本。吊り橋の下、シオカ…

#114 夏のルリビタキ

梅雨明け。久しぶりに大峰へ。 行者還トンネル西口から登山開始し、1時間で主稜線(奥駆道)に到達。主稜線は原生林の道、修験道の道を弥山山頂に向かう。 今日のテーマは〝夏のルリビタキ〟に会うこと。 ルリビタキは標高1,500m以上の樹林帯で繁殖する。数…

#113 高野三山(高野女人道)の木洩れ陽

標高千m前後の峰々に囲まれた盆地は、明治まで女人禁制の聖地だった。盆地に入るための街道の7つの女人結界(峠)にお堂が置かれ、女性はこれらの女人堂に籠り聖地の峰々を巡礼したそうだ。 今日は空海の御廟がある奥の院を起点に、摩尼山、楊柳山、転軸山…

#112 上山[西勢山](777m)

和泉山脈主稜線の東端、桧原越から滝畑に向かう支稜線上のピークに滝畑側から登った。前回登った猿小城山(#98 ホタルブクロとホタル)はもう一つ北の支稜上のピークである。 滝畑から見える山は白くベールがかかっていた。湿度が高そう。道標は無く、光滝寺…

#98 ホタルブクロとホタル

今日は初めて登る山。槇尾山の南にある猿小城山に向かった。登山口の脇にホタルブクロが咲いている。去年の今頃、二上山で露に濡れた美しいホタルブクロを見た。ホタルの時期と重なるので、子どもがホタルを捕まえてこの花の中に入れて遊んだのが名の由来と…

#93 滝畑から槇尾山へ

1ヶ月あまり遠ざかっていた山歩き。再開は滝畑から槇尾山施福寺往復で足慣らし。小さな峠を二つ越えるのでそれなりの労力がいる。遠く〝かうやさん〟につながる山道は施福寺との距離を示すお地蔵さんがいくつかあり、歴史の古さを感じる。昔は隣村をつなぐ…

#69 ギフチョウの交尾

陽光降り注ぎ、気温上昇。大和葛城山のカタクリの花は見頃を迎えた。 では、カタクリを吸蜜に訪れるギフチョウは? 自然研究路に近づくにつれ、ちらほら。 日本固有種で〝生きた化石〟と呼ばれるギフチョウがこの山で繁殖している。年に一度、成虫は春の限ら…

#65 若葉、芽吹く。

曇天の大和葛城山。青崩からの登路、天狗谷道は台風の傷痕深く、登山道が寸断されて巻道だらけ。一般登山道とは言えない状態だ。尾根に上がると安定した山道となり、上部に行くにつれ紫の花を咲かせたショウジヨウバカマの群落が次々と現れた。大和葛城にシ…

#57 雨乞いの山@熊取町

雨山は雨乞いの山、山頂にヤマモモの大木があり、その傍らに祠がある。南北朝時代には山城として重要な軍事拠点だったという。関空の連絡橋がまっすぐ西に伸びる景色を眺めながらおにぎりを食べた。 雨山奥山自然公園は永楽ダムのダム湖の周りに展望台や尾根…

#55 キャンセル

九州の雲仙普賢岳登山の際、地元登山者に九州で登るべき山を伺った。〝霧島〟との返答。坂本龍馬がおりょうと登った山だ。以来、ずっと気になっていた。その間、由布岳と九重連山を二度、〝登山+温泉ツァー〟を敢行した後、九州遠征は中断していた。 昨年末…

#51 【花の初谷渓谷】@能勢 妙見山

〝能勢の妙見さん〟は信仰の山。妙見口駅前に車を停めて、清流の初谷渓谷を遡った。緩やかな登りが続き、十数回の渡渉を繰り返すこのルート、ちょうど山中の桜の大木が開花し、渓も山腹にもピンクの点々が滲んでいる。さらに椿の赤、三椏(和紙の原料になる…

#47 【馬酔木と岩の山】@剣尾山

北摂、能勢温泉を起点に行者山、剣尾山、横尾山を尾根伝いに周遊した。その昔、修験道で栄えた山。山頂直下に大規模な寺院遺構があり、露出した岩や岩盤を行場としていた名残りの磨崖仏や地蔵などが遺されている。前半は歴史を感じる登山道だ。大阪府内では…

#46 また、長元坊。また、二上山。

上ノ太子駅を降りて屯鶴峯めざして線路沿いに歩き出すと、また、チョウゲンボウ。近鉄電車の鉄柱に停まった。17日に駒ヶ谷で見た時と同じ個体かもしれない。(また近鉄の鉄柱だし。)コンデジを取り出している間に姿を消したが、しばらく歩いていると今度は…

#43 【静かな山頂】@金剛山大日岳

大日岳は金剛山のピークのひとつ。昔は警察無線の小さな施設があったが、今は跡形もない。水越峠バス停の手前から尾根に取りつき太尾城塞を経由するルートは、ほぼほぼ、わが街からスカイラインとして見える尾根だ。 大半が植林だが大日岳山頂付近だけ植林さ…

#34 【鹿谷寺跡十三重多層塔】@二上山

雨上がりの二上山、良い天気。遠足の下見を兼ねて万葉の森へ。二上山へ登る凝灰岩の尾根は古代、石切場だった。その尾根上にある鹿谷寺(ろくたんじ)跡。凝灰石を切り出して小さな広場にし、八世紀頃の三尊像の線刻のある石窟と凝灰岩の十三重多層塔が遺さ…